2016年03月31日

経済発展する近隣諸国と日本

私自身は、普段、本を読むことは全くと言っていいほどないのですが、ホリエモンこと堀江貴文氏が先日出版した本「君はどこにでも行ける」が気になっていたので、久しぶりに本を買って読んでみました。

多くの先進諸国でさえ、年1.5%〜3%のGDP成長率を持続している中、日本の成長率は長年0%のまま、そして現在ベトナムに駐在しながら、その他周辺諸国に出張に行く中で、これらの国が経済発展していくのを見るに連れ、今後日本が行きつく将来像について時々考えることがあります。

そこで、近年のアジアの経済発展と日本の置かれている状況について、ホリエモンの視点から考察している本書を前々から読みたいと思っていました。

しかし、読んでみるとアジアの経済発展と日本の置かれている状況について書かれているのは前半部分のみでした。 

本書前半の内容大雑把に言うと、日本はアジア随一の経済大国ではなくなりつつあるという現状を受け入れ、近隣諸国の経済発展を日本経済浮揚のチャンスと捉え、もっと経済的に開かれた国にしていけば、まだまだ日本はやれるよ、というような内容でした(ただし、本書はアジア諸国の富裕層に着眼点を置いてあり、途上国の農村部などでは貧困層の数のほうがまだ圧倒的に多いということも忘れてはいけません)。

中国にしても、一部の日本メディアが経済崩壊の可能性について取り上げたがりますが、中国はこれからも経済発展し続け、日本との差は開く一方であることは動かしようのない事実だと思います。

近年、東南アジア諸国はGDPが年7%辺りの割合で経済成長し続けています。この7%と言う数字は、10年経てばその国のGDPが大体倍になる数字です。

例えば日本人にとって同じ価値を持つ1万円の支援でも、10年前と今では、ベトナム人やラオス人にとっては、違う価値の1万円の支援となっています。

私自身、支援先である現地の人達からも「物価が上がっているので、支援額をもっと増やしてほしい」と時々言われます。

その時私が決まってする返答は、「ベトナム(或いはラオス)が経済発展して物価が上昇しているのは分かるが、日本は経済発展しておらず、エファのように各国際協力団体の収入額は増えにくい状況にある。その中で、ベトナム(或いはラオス)の物価が上がっているからと言って、エファが支援額を増やし続ければ、エファの赤字が増える一方で、その内エファは潰れてしまう。」

今のままでは日本の国際的な地位も、国際協力における影響力も落ちていくことは間違いないでしょう。

しかし、日本だからこそ途上国のために出来る効果的な支援は、まだたくさんあるのも確かです。

それを何かを見極め、ピンポイントで必要な支援を行うことが日本のNGOに課せられた役割でないかと思います。

(崎)
21:17 | Comment(0) | - | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月25日

永遠のテーマ? ハードとソフトのバランス

東京の桜の見ごろは今週末と言われていたような気がするけれど、
確かに通勤途上の靖国通りの桜はつぼみの濃いピンクより
花びらの薄いさくら色の面積が増えてきていて日々楽しみな今日この頃。

事務局での業務は
以前にもここで愚痴ってしまった新しい支援者管理ソフトの導入準備で
目はPC画面に釘付け(老眼β版が老眼本番版にバージョンアップしそう)、
頭の中はデータ同士の相関図とアルファベットのシステム用語で
だんだん訳が分からなくなりそうになっていたり。

しかし、
エファジャパンの会計年度もあと1週間ほどで終了するこの時期は
来年度の事業計画と予算案作成の季節でもある。

自分が担当している訳ではないけれど、
今後の支援事業についても私なりに考えてみたりする。
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16:40 | Comment(0) | - | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月20日

定年退職のご挨拶

 昨日65歳の誕生日を迎え、今月末に定年退職することになりました。

 2007年7月以来8年8カ月余り、全国の皆様方やスタッフのサポートにより、事務局長としての職責を全うすることができました。心より感謝申し上げます。

 後任が決まっていないため、今年中は嘱託として週4日これまで通りの業務を行いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

(大島芳雄)
14:13 | Comment(0) | - | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月11日

映画を通して考える「3.11後」の世界

東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故発生から、今日で丸5年が経ちました。

今なお避難生活を強いられたり、困難な状況にいらっしゃる方々が心安らげる生活を取り戻す日が一日も早く訪れることを願ってやみません。

震災から5年を迎える3月11日に合わせ、震災の記憶を未来につなぐため、今年も各地で様々な取り組みや催しが行われています。

そうした取り組みの一つ、「3.11映画祭」が、この週末東京・千代田区などで開催されています。

東日本大震災以降の暮らしや社会を考え、未来を想像するための手がかりとなる映画作品を集めたこの映画祭。
去年に引き続き、今年もまたブログでご紹介したいと思います。
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18:30 | Comment(0) | - | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月05日

現実を反映していない途上国の所得額

先日、「ベトナムのテト(旧正月)費用、平均月給の4カ月分」というネットに掲載された新聞記事を目にしました。

それには、ベトナムの「総計局は2015年のベトナム人の平均所得が380万ドン(約1万9,060円)になったと発表し」、ベトナムの旧正月テトでのベトナム人1人当たりの支出額は、「平均月給の約4倍に当たる1,420万ドン(約7万1,223円)だった」と書かれていました。そしてその記事のコメント欄には、正月に4カ月分の所得額を使うことへの閲覧者の驚きのコメントが並んでいました。

ここに掲載されているベトナム人の平均所得はベトナム全土の平均所得である一方で、支出額の平均は支出の多い都市部の一部を取っただけの様な気もしますが、そもそも、この統計局による「平均所得」というのは途上国の場合、現実を反映した数字ではありません。

日本人はよく、ベトナム人の平均所得が380万ドン(約1万9,060円)という表向きの数字のみを聞いて、「低い!」という印象を持ってしまいますが、実際はこの額よりも高いです。

この傾向は中国や他の途上国でも、国ごとに程度の差はあっても変わりません。統計上は、2010年に中国のGDPは日本のGDPを追い抜いたことになっていますが、実際にはもっと前に追い抜いていたとも言われています。

途上国では、正職の他に、副業をしている人も多く、副業の所得額のほうが高い人も少なくありません。正職の所得額が低くても、社会保険や年金に加入出来たり、正職に就くことで享受できる権力や人脈を駆使して副業を行うことで副業で高い所得を得ることが可能になります。賄賂のやり取りも、ある人達の間では頻繁に行われます。

これらの副業の一部や賄賂は所得額には反映されません。結果として、1カ月分の所得額と支出額を尋ねると、所得額より実際の支出額のほうが多いことは途上国ではよくあることです。また、農業に従事する人も多く、貨幣価値には現れない自給自足の暮らしをしています。

所得額よりも、1カ月分の実際の支出額を聞いたり、実際の暮らしぶりを間近で見たりしたほうが、途上国の人達の実際の所得額をより正確に推測(推測の域を出ませんが)できると思います。

(崎)
11:48 | Comment(0) | - | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする