沖縄とカンボジアは気候や植生が似ているので、沖縄の農業経験はきっとカンボジアにも役立つはずです。
プレアビヒアにも♪でいごの花が咲く♪ @プレアビヒアブティックホテル
自治労沖縄県本部チームは、2日間にわたり、SCADPの敷地内の休耕地や貯水池の大きさを測量し、貯水池や地下水の状況、地質、農業機械を調査し、整地や灌漑の必要性を検討し、市場で売られる野菜や果物を調査しました。
SCADPの敷地内にはマンゴーや竜眼(ロンガン)、ジャックフルーツの木など果樹が多く植えられています。果樹や花木の栽培も一案ですが、果樹について、SCADPのソカリ代表は「実が大きくなる前に、子どもたちに全部食べられてしまう」と嘆きます。
貯水池では魚の養殖もしていたそうですが、「子どもたちが勝手に魚を採り、その辺で焼いて食べてしまう」のでやめてしまったとのこと。
農業の天敵といえば昆虫が相場ですが、SCADPでは子どもが天敵と分かり、(ソカリさんには悪いですが)そのやんちゃぶりに爆笑してしまいました。
ただ、子どもたちはそのくらいお腹が空いているということですから、この農業プロジェクトには大きな意義があります。
地質調査のために一生懸命土を掘っていると、中学1年生の3人組が手伝いに来てくれました。
「農業に興味ある?」と尋ねると、微妙な感じに。
「将来の夢は?」と尋ねると、(写真左から)国語の先生、小学校の先生、医者と答えます。残念ながら農業には興味なさそうです。
背景の建物は2015年自治労沖縄県本部寄贈の男子寮(新寮)
カンボジアの農業は、雨季に稲作を、乾季前半に野菜作りをして、乾季後半は水不足のため農業はお休みとなります。
乾季前半は学校の新学期と重なるため子どもたちは忙しく、また、農業はSCADPの子どもたちに不人気のようなので、手のかからない野菜がいい、できれば灌漑せず雨水で育てられるものがいいと思い、エコパークのソムチットさんに相談に行きました。
エコパークにて
クボタの最新機、アタッチメントの付替で何でもできます
ソムチットさんに様々教わった結果の結論。芋類です。
雨季の初め、5月頃に植付をすれば雨水で根を張り1月頃に収穫できるとのこと。ほとんど手間いらずです。
沖縄と言えば紅芋です。紅芋は栄養豊富で、準完全栄養食と言われます。
お腹に溜まるし、保存も、加工もできます。これしかない!
そして、前職で沖縄に2年勤務した私は、紅芋タルトが大好物なのでした。
ソムチットさんには有機農法についても教えていただき、堆肥にも地下水浄化にもEM菌を使うとのこと。
今日の有機農法に欠かせないEM菌ですが、最初に開発したのは琉球大学だそうで、ここでも沖縄農業との縁を感じます。
自治労沖縄県本部は調査結果を持ち帰り、支援方針を検討するとのことです。
沖縄の皆様、紅芋支援お待ちしています!
(小)
カンボジアのシーサーと、ガオー!
そして2人は天空へ、ではなく沖縄へ帰っていきました