2018年07月19日

ラオスの支援先で見え始めた自立への動き

多くの国際協力機関は、支援先の機関・施設が支援終了後も運営や活動を自分たちだけで持続していくことができるかに頭を悩ませています。

支援終了後も運営や活動を続けていくだけの人件費やその他諸費用を自分たちで賄っていく財政的基盤がない所は始めから支援対象から外すこともあります。

そのような財政的基盤を持たない所ほど貧しく、支援の必要性が高いケースがあるのですが、一方で運営を支援し始めると「いつまで続けないといかないのか、キリがない」という懸念が出てきます。

しかし、近年見られる東南アジア諸国の経済発展により、政府の税収入や住民の所得が増えるにつれ状況が少しずつ変わってきているのを感じます。

例えば、エファジャパンは自治労から支援をいただきながら、ビエンチャン都立図書館の運営やラオス図書館協会、学校図書館・図書室などの運営や活動を支援してきました(学校図書室に限っては一部個人や他団体からの支援)。

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ビエンチャン都立図書館

2006年に自治労の支援で建てられたビエンチャン都立図書館は、開館直後から自治労が運営費や備品の一部を毎年減額しながら今でも支援し続けています。

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自治労の支援で購入した清掃道具など

基本的に政府からは図書館の職員の人件費と光熱費しか支給されていなかったため、これらの支援がなければビエンチャン都立図書館が運営を続けていくのは困難でした。

しかし、今年になり、ビエンチャン都立図書館を管轄するビエンチャン都情報文化観光局から初めて職員の給与や光熱費の他に運営費として30万円が支給されました。

今後、毎年同額程度の運営費が引き続き支給される予定です。十分な額ではないものの、自立した運営を行なっていくのには何とかやりくきる額です。

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ビエンチャン都立図書館多目的ホールでの子どもの日のイベント

また、エファジャパンはラオス図書館協会を2011年から支援しています。ラオス図書館協会も政府からの財政的な支援はほぼ無く、運営や活動を続けていくにはエファジャパンからの支援だけが頼みでした。

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エファジャパンの支援で開催したラオス図書館協会主催ワークショップ

しかし、今年からラオスの公共図書館や図書館関係者から会費を集め始め、初めて自主財源ができました。

ラオスの各学校での図書館・図書室の設置に関しては、エファジャパンは2008年から支援しています。ラオスでは未だに学校図書館・図書室の運営費を政府が財政的に支援することはありません。

従って2008年に学校図書館・図書室の設置を始めた当初から、設置後の運営費を賄うため、引き続き支援者の方に運営費の支援をお願いしていくしかありませんでした。

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自治労の支援で建てられた学校図書館

しかし、今では生徒の各家庭も少しずつ所得が増え、図書館・図書室の運営のための費用を毎年納めてもらうことが容易になり、自主財源を確保できるようになりました。

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学校図書室で本を読む子どもたち

支援終了後、支援先が持続して運営・活動する財政基盤が整うまで10年かかるので、支援は10年後にならないと始めないと言えば、その10年間を生きる子どもたちは本を読む機会がないまま大人になってしまいます。

この10年間を生きる子どもたちのためにも継続して支援できるのは、労働組合の「運動」の一環として国際協力に取り組む自治労の支援の強みとも言えます。

ラオスの経済発展を見込んだ政府による税収の増加、家庭の所得の増加を見込んだうえでの継続支援が、最終的に各支援先機関、図書館・図書室の自立した運営・活動に繋がっていければ、一連のこれまでの支援も成功だったと言えるのかもしれません。

(崎)


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