2018年12月14日

ベトナムの発達障がい児支援

現在、エファジャパンはベトナム・ハイフォン市で発達障がい児支援を開始することを検討しています。

ベトナムでは、これまで主に外見で障がいが分かったり、はっきりと症状が見て取れたりする身体や視覚、聴覚などの障がいに関心が向けられてきました。

しかし近年、外見からでははっきり症状が見て取れにくい発達障がいにも関心が広げられるようになっています。

しかし、ベトナム政府にはまだ発達障がい児支援に関する具体的な政策はありません。

また、発達障がいの定義も統一されておらず、外国で使われている定義を各機関や個人が自分で選んで使用しています。

大きな問題は、発達障がい児をケアできる人材が育っていないこと。

ベトナムには障害児教育学部のある大学・短期大学は全国で3つしかありません。これらの大学の学部で発達障がい系列を専門的に扱うようになったのも、ここ10年のことです。

ベトナムには定期健診はなく、発達障がいだと分かるのは、親が自分の子どもは他の子どもより発達が遅れていると気付いた時です。

それから親は、口コミやインターネットで調べたりして、療育を受けることのできる近場の施設を探します。

しかし、発達障がいに関連する症状を療育の出来る専門医や専門家を見つけるのは地方都市でも困難で、農村部に至っては皆無です。

特に自閉症などの難しい症状になると、エファジャパンが支援しているベトナム第4の都市と言われているハイフォン市でも専門医や専門家と言われる人はいません。

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政府によるサービスの提供が遅れていることもあり、ここ5年で、ハイフォン市都市部では民間の発達障がい児支援センターの設置が急増し、現在は10以上のセンターがあります。

公立の幼稚園の3〜4倍、私立の幼稚園の1.5〜2倍の通園費が掛かるにもかかわらず、経営が成り立ち、且つまだこの種のセンターはハイフォン市で増加傾向にあります。

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ただし、これらのセンターの先生たちのほとんどが大学や専門学校で障がい児のケアについて学んだ訳でなく、一般教職課程を修めた人や、ソーシャルワークを学んだ人、子どもの関係の職に就いていた人が転職して、適宜勤務先で研修を受けながら、子どもたちのケアに当たっています。

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ハノイとホーチミン以外で行われる発達障がい児支援プロジェクトでは、ほぼ例外なくハノイやホーチミンからベトナム人の専門家を招いています。

しかし、需要に対して専門家の人数が少ないため、旅費とは別で専門家を呼ぶには1日1万5千円〜2万円かかります。この額は、ベトナムの機関やセンターが簡単に出せる額ではありません。

これから、この分野における若いベトナム人が育ってくれることを願ってやみません。

(崎)

※写真は全て、ハイフォン市ソーシャルワークセンターで行なっている発達障がい児の療育の様子

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